遠浅の海、羊の群れ。

羊の群れは、きまって遠くの向こう岸で、べえやべえやとわなないている。

ノマドワーカーって(前)

自宅から一駅離れたモスバーガーでこの記事を書いている。持ち歩く用のモバイルノートを購入したのも最近だ。今日は、記念すべきこのモバイルノートの初持ち出しということになる。

先週の土曜、彼氏と昼飯にマクドナルドに入った。ノートやら参考書やらを広げて、四人席を一人で占領する女子高生。ノートパソコンでエクセル作業をしているサラリーマン。先に来た人が偉いのはわかるが、食事なんてとうの昔に終わっている様子で、にもかかわらずいっこうにその席が空く気配はない。彼らの脇には席が空くのを待つ家族連れがいたりするのに、だ。

僕は、彼らのその姿が、なんだかもう意地なんじゃないかな、と思えてしまった。

事務所に出社せず、喫茶店サテライトオフィスで仕事をする「ノマドワーカー」なるものが出現してずいぶんになる。世の中にも認知されたようで、喫茶店やファーストフード店にも、コンセントを用意したPC用の席があったりする。

でも、だが、どうだ。喫茶店は珈琲を飲むところだし、ファーストフードはハンバーガーを食べるところだ。その主たる目的を求めている人がいれば、席を空けてあげてもいいんじゃないかとも思う。しかし、僕が住む町のように「ノマドワーカー」がさほど群れを成していない田舎であれば、喫茶店もファーストフードも席に余裕があるだろうから、多少のノマドワーカーを受け入れる余裕はあるのだろう。では、渋谷や新宿や池袋のそういった場所はどうだろう。店側としてもコーヒー一杯で何時間も粘る客はさっさと追い出して、回転率を上げて数字を稼ぎたいところではなかろうか。

「オフィスに出社しない自由な働き方」ともてはやされてきた「ノマドワーカー」であるが、店側からしたら「安価に居座る面倒くさい客」以外の何物でもないのではないだろうか。

 ということは、何年も前から聞く話だ。そして、そんなことをいちいち思い出したのは、僕自身が見て「嫌だな」と思ったことが最近あり、僕自身が今、閑散とした夜のファーストフード店でモバイルノートのキーを叩いているからなのだ。

 

これんほどまでに空いていれば気を使うこともないけれど、満席の状態で注文もそこそこにPC作業だけをやり続けられるほど僕は図太くはない。

そんなこんなで、外出して行うPC作業について、ちょっと思うところがあるので、続きは自宅で書くとする。

 

ではまた。