遠浅の海、羊の群れ。

羊の群れは、きまって遠くの向こう岸で、べえやべえやとわなないている。

2019-01-01から1年間の記事一覧

納得がしたいというのも傲慢な話だ。

自分の身の回りの出来事に納得がしたいというのも傲慢な話だ。 「それでは納得がいかない」と叫ばれたところで、あなたに納得してもらっ必要なんてさらさらない場面だってあるわけだ。今夜も深夜に恋人は深夜に帰宅した。 私は風邪を引いて寝込んでいたわけ…

人の趣味を笑うな

旧知の友人と酒を飲む機会があった。旧知といっても10年ほどご無沙汰で、動向を知るのは専らTwitterのタイムラインだ。彼は、動物装、着ぐるみコスプレイヤーとでもいうのでだろうか、広義でいうところのケモナーである。さらには写真にも熱心で、何十人とい…

夢を見るんじゃなくて

5月ころから妙な義務感にかられて、以前の人生を振り返ってみた。 そしたら、歌と音楽と芝居をもう一度やってみたくなった。 35歳のおっさんが何を言ってるのかというのが、客観的な感想なのだが、やりたいことをやるのに年齢の制限は関係ないし、そういう「…

キャベツ畑で歌わせて(2)

わたしはその後、小学校、中学校、高校と「うるさい」ことで何度か指摘を受けた。先生からも、同じクラスの子からも。だって、内緒話ができないのだ。 ささやくような声を「ウイスパーボイス」というのだと、中学に上がってから知ったのだが、女の子たちはみ…

他罰的事務処リーマン

愚か者ほど他罰的である、と思う。 「やってない人もいるみたいですけどね」 定例の週次ミーティングで、去年中途で入ってきた二十代半ばの社員が声を荒げて言った。 わたしが勤めている会社は、全社員で百人程度の中小企業だ。ネットの回線工事や、オフィス…

キャベツ畑で歌わせて(1)

「チームでね、あなたの声がうるさくて集中できないって、クレームが出てるの」 マネージャーは半笑いのまま私にそう告げた。 「話がある」と応接ブースに呼び出されたときは、ついに何かやらかしたかと肝が冷えた。冷えたが、話の内情がわかって、わたしの…

投票行って外食するんだ

2019年7月21日、参議議員選挙投票日である。 「選挙があるなあ」と思ったのはどのくらい前だっただろうか。Twitterに流れてくる「若者が選挙に行けば日本は変わる」、「若者が選挙に行っても日本は変わらない」みたいなやりとりをぼんやりと眺めてい…

プラシーボでもいいんです。

ついに総合病院を受診した。 かかりつけ、というわけでもないのだが、以前大病したときにお世話になった医師が勤務している。 木曜の朝一番であれば、検査ができるから、来いとのこと。 そうして、普段の出勤時間よりも早くも息も絶え絶えの身体を引きずって…

自律する神経が調子を失ってしまっているかもしれなくて

さて、熱が下がらない、どうしたものか。 三十七度五分を表示するテルモの体温計を見て「こりゃ風邪だ」と、内科を受診したのが一週間前の今日である。それから、一週間経っても、わたしの微熱はいっこうに改善の気配を見せない。 とりあえず風邪を引いたと…

三七度五分は完璧に標準的な微熱の温度だ。

おとといから三七度をちょっと超える微熱が続いていて、今朝ついにダウンしてしまった。 週のはじめに上司から「仕事中の独り言が多く、周囲が迷惑しているから気を付けるように」とのお達しを受けてから、「だったらもう何も語るまい」との反抗心が芽生え、…

キックボクシングジムの幽霊会員

そのときは夢中で思い至らなかったのだが、あとになってから、「これから始めることは本当に正しいのだろうか?」と考えてしまうことがある。 たとえば、習い事だ。 まだ僕が荒川区に住んでいた頃のこと、近所にキックボクシングのジムがあると知った。 事務…

在宅勤務で苛立つこともあるのだなと

2020年、日本にオリンピックがやってくる。 今でさえ、都心の朝夕の通勤ラッシュはストレスフルな現状である。2020年のオリンピックに向けて日本が備えようとしているのがテレワークだ。 事務所に出社せず、自宅や、カフェで仕事をする。サラリーマンが出社…

起きない人と過ごす一日は考えることの多い一日だった

昼前から続く微かな寝息に、どんな夢を見ているのだろうか、なんてことは思わない。 眠りに落ちるのも、溺れるのも得意な彼は、きっと、目が覚めてはっとするような夢は見ない。たとえば、暖色系のマーブル模様の濁流に、押し流されたり、沈められたり、打ち…

同居人のこと

同居人がまた帰ってこない。深夜、店で事務作業をしていたら寝てしまったらしい。思い出してみれば、昨夜も終電に間に合わず、始発で帰ってきて、シャワーだけ浴びてまた仕事へ出かけて行った。もう5年一緒に暮らしているので、やつの職場の黒さはただ一緒…

キーボードを新調した

私は文章をタイプするのが好きだ。 そのせいか、キーボードを用いた「打鍵感」には並々ならぬこだわりがある。 「弘法筆を選ばず」という言葉もあるが「鬼に金棒」という言葉もある。 私が鬼か凡なる人かはわからないが、打鍵感の良いキーボードが私に装備さ…

肉のくせに人間様より休んでやがる

今、肉を休ませている。 30年以上人間をやってきた。その間、生徒を休ませたり、バイトを休ませたりしたことはあった。しかし、肉を休ませたのは始めてだ。 恥ずかしながら、料理は得意ではない。 腹が減っていなければいいと思う。次いで食べられたらいい…

枕元に好きなモノをぽつんと置いてただ見てるだけでも

一年ほど前に、ミニマリズムという生き方に傾倒したことがある。「生き方」というよりは、「生活手法」と言ったほうが正しいかもしれない。それを専門としてやっている、自身をミニマリストと自称するような類の人々は、それこそが「思想」だとのたまうのか…

情熱が枯渇したら

35歳になった。 十代の頃に考えていた35歳といえば、名実ともに完璧なおじさんである。二十代の頃に考えていた35歳も、名実ともに完璧なおじさんだった。と、いうことは、僕は今名実ともに完璧な、純粋な、混じり気のない、正真正銘のおじさんになった…

”士”への憧れ

資格もなく、経験もなく、終わりの見えない転職活動にうんざりしつつ、「ひと月を、またはふた月を過ごせるならばなんでもいいや」と決めた仕事は事務職だった。 楽そうだからと総務部を希望していたのだが、僕が配属されたのは人事部だった。会社の中で人事…

ボヘミアンラプソディーを観た。

朝、彼女が出ていくのにまるで気が付かなかった。 一度9時くらいに起きたはずなのに、眠くて眠くて、なんでこなんなに眠いのかと思うほど眠くて11時まで寝ていた。 10時40分のアラームは何回かスヌーズしたことになる。 今日は映画を見る予定だったの…

決めた

今後、書きたいことはここに書く。

死ぬまで暇はつぶせない

「人生は死ぬまでの暇つぶしだ」と、少年は言った。少年は重度の中二病を患っていたのである。なんとおいたわしや、である。 人生が死ぬまでの暇つぶしだとはよく言ったもので、おぎゃーと生まれて零からはやばや七十年、その間の今このときも、すべては意識…

暇がこわい人たち

僕はここ何年かtwitterをやっている。 タイムラインにソシャゲのガチャで手に入れたレアモンスターを呟く人が何人かいる。 失礼ながら、僕はこの行為に対して「暇なんだな」と思ってしまう。 ソシャゲを、自分自身がすべてやめてしまったからというのもある…

パチンコやめたい

両隣の筐体が轟音とともに確立変動に入った。(どうせ単発か、続いたとしてもすぐに終わるだろう)という僕の予想に反して、連続大当たりを続けている。それに対して僕が「これだ!」と選んで座った台はうんともすんとも言わず、やかましいので音量をOFFにし…

文章

文章を書き散らかしたあとは、とてもすっきりした気持ちでいる。 どうやら、「ものを書く」という行為にはデトックス効果があるらしい。 変にかまえずに、書きたいときに書けばいいのだと思った。 推敲も同じだ。

題目知らず

今後、書きたいことはここに書く。僕は「ブログ」というものに懐疑的だ。 「ブログとは現代の随筆である」と言われたところで、さて何を書いたらいいものか、皆目見当がつかない。あのブログ閲覧数年間〇位の著者が遂に出版! と煽られたところで、そんなも…